『裏磐梯』執筆の波紋

『裏磐梯~国立公園指定50周年記念誌~』の出版に至る経緯は『峠のみち』第16号に詳細に記されています。阿部久仁於さんによる記事は、文章の書き方指南や刊行後三か月の間に寄せられた7名の読者の方々の感想文などを含む長大なものですが、書誌データ部分のみをここに抄録いたします。

 国立公園指定五〇周年記念誌の編纂を計画し、裏磐梯有志の中で「北塩原村を考える会」を立ち上げたのは、平成十一(一九九九)年のことであった。

目的
国立公園指定五〇周年記念誌の編纂。「北塩原村を考える会」が母体となり有志を募る。内容は、国立公園指定からの裏磐梯の変貌を表現する。

予算
有料誌とするが、定価は用紙の程度とする。発行の基金として「平成十三年度福島県地域づくりサポート事業補助金」を受ける。

発行計画
A4判・144ページ  アート紙  発行部数3.000部

「北塩原村を考える会」構成員

会長   阿部 久仁於
副会長  冨田 國男
会計   高橋 國廣 → 高橋 真希  (注1)
会員   渡部 新一
     佐藤 公  (注2)
     木村 郁夫
     赤沼 博志(編集担当) (注3)
     松崎 諭
     伊藤 義人
     新井 穣
     清水 秀俊
     池田 睦宏
     半田 浩志
     金子 とく子
     伊藤 延廣  (注4)
     蟹巻 良

 写真は、長い間、桧原小学校に勤務されていた小池敏夫先生(注5)の作品を(多く)使わせていただいた。小野川不動滝のトロッコ軌道敷きの写真は猪苗代町・川上の矢部信行さんからいただいた。会員提供の写真も用いた。

 製本搬入されたのは、平成十三(二〇〇一)年七月一日であった。三千部発行した。同年七月二十五・六日に(当地で)第四十三回自然公園大会が開催されたが、招待客の常陸宮さまと華子さまにも本を差し上げることができた。一冊単価600円。安すぎるという声もあった。
(『峠のみち』第16号「『裏磐梯』執筆の波紋 」より抄録)

注1:編纂作業中に高橋國廣氏は他界され、その後を高橋真希氏が引き継いだ。
注2:現・磐梯山噴火記念館館長
注3:久仁於さんによる 赤沼博志(編集担当) の但し書きに関しまして、著作権の確認も含めて関係者の方々にお話を伺いました。『裏磐梯』刊行にあたっては、赤沼氏が企画編集を主導し、ページデザイン・レイアウトも担当されたとのことであります。
注4:NPO法人裏磐梯エコツーリズム協会の前会長
注5:桧原小学校で教頭まで務められた。